正直、何度主人公の性格に辟易したことか。シチュエーション的にもう両想いなのはわかりそうなのに、ちょっと設定に嫌気がさすとかが多すぎて。でも、白石聖さんが良かったか、最後まで観るのをやめようとはならなかった。結果、その性格が意味するところを最後でうまくまとめて、途中までは3の評価だったのが5になりました。もう最終回だけで2ポイント追加されるので、是非、最後まで観てみてください。ちなみに、あとでわかったこと。。。Ichitaka, Iori, Izumi, Itsuki,そしてAiko⇒Iko。一貴の周りにいた女性は一貴も含めてI。そして、一貴に伊織への愛を気付かせた藍子さんの藍はI。まさにI’ｓだよね。Ｉは愛なのかな。。。

Netflixでの視聴が終わってしまったので、こちらでI"sを探したらあったので、その時点で感動しました。あとは言葉は入りません。ありがとう。何回もずーっと見ていたい、そんな作品です。

小生は、ビデオガールの頃からの桂正和氏の大ファンである。どれぐらい好きかというと、DNA2の登場人物に似ているというだけでクラスメイトを好きになったり、自分の娘に本気で「伊織」と名付けようとしたぐらい、大好きである（ただし娘の名は嫁にバレ却下）。伊織ちゃんのフィギュアはもちろん、画集まで買っちゃうぐらい、本当の本当に気持ちの悪いファンである。なのでドラマ化を知った時は、当然歓喜しリアルに小躍りしたほどであった。とはいえ、２０年近くの時を経てのドラマ化。うれしさの一方で、今さら？との気持ちも強く、不安の方が大きかったというのが正直なところであった。また、これまで行われてきたI''sのメディアミックスの質が、必ずしも高いとは言えないものが多かったことも、その不安に拍車をかけた。そしてその不安は、キャスト発表にて、さらに助長されることとなる。一貴役の発表の際、岡山天音氏に対しての違和感がどうしても拭えなかったのである。いや、むしろ拒否反応に近い。これは一貴じゃない、私の思う一貴はこうじゃない。こんなヤツに自分を投影して作品を見ることなんて出来ない。そう思い、作品に対する不安と失望が高まってしまったのである。それでも、スカパーの初回放送はしっかりと録画した。だが、見れないのである。踏み切れないのである。あまりに強い不安感から、まるで劇中の一貴がそうであったかのように、大切な一歩が踏み出せない。１話の頭だけ再生してみては、やっぱりやめようというのをずっと繰り返してきた。そうやって、２年以上も、見られずにいた。だが、岡山天音氏主演の別作品「ポエトリーエンジェル」を見て、その不安はかなり解消された。何とも味のある良い役者ではないか。見ようによっては、いい顔をした、いい男ではないか。確かに原作でも、一貴は「よく見るといい男かも」的なことを言われていた。だからこその配役なのか？イケメンとはいい難いが、一貴は本当はこんな感じだったのかも？と、思えるようになった。そこにきて、アマゾンプライムへ作品の追加である。機は、熟した。見終わった今、本当に良い作品であったと断言できる。この作品は間違いなくI''sである。原作の魅力を十分に伝える、良質のドラマ化である。確かに配役に疑問がないわけではない。私の中の伊織ちゃんはもっと垂れ目であり、どちらかというとタヌキ顔だ（って、単に自分の好みを投影してるだけであるが）。だが、その違和感を補って余りあるほどの魅力が、主演の白石さんにはある。いつきちゃんはもう気持ち幼さが欲しかったが、元気さが再現されており、よい配役だと思う。十分に当たり役だ。絶滅危惧種の外ハネ女子を現代でよみがえらせた功績も大きい。泉ちゃんは違和感なし！エロい、そしてかわいい。中盤、もう泉ちゃんでもいいんじゃないか？と、原作と同じようにみんな思うだろう。そして藍子ちゃんは・・・え？ちょっとかわいすぎでは？個人的には伊織ちゃんよりタイプだぞ、おい。まぁ、終盤の清涼剤として、原作でも担った役どころを見事に再現した。そして何よりも一貴。岡山氏よ、疑ってすまんかった。今となっては一貴はあなた以外には考えられない。いや、正直言うと、疑問符がつく部分もあるし、完全に納得しているわけでもない。でも、この一貴はこの一貴で、本当によい一貴だったと、間違いなく言える。それ位の名演だったし、楽しませてもらった。本当にありがとう。とにかく、ファン必見の作品である。気持ち悪いぐらいのファンなのに、２年以上も見ていなかったお前が今さら言うなって？いやいや、私のように尻込みしてまだ見られていないファンが、まだどこかにいるに違いない。だから私は声を大にして言う。I''sを愛する同志よ。この作品は間違いなくI''sだ！安心し、刮目して見よ！

劇中と同じ90年代後半に10代を過ごした中年のオッサンです。今さらながら視聴した結果、正直に言います。I”sロスです。ドラマなんてすっかり見なくなって久しいオッサンがましてや恋愛ドラマを見終わってこんな気持ちになるとは思いもしませんでした。なんならロス初体験かもしれません。人気の朝ドラ終わりでロスになるファンの皆さんの気持ちが少しわかった気になりました。思わず駄文でもいいから誰かに伝えたいという衝動に駆られて書き殴っています。元々原作の単行本は全巻所有している程度のライトなファンでしたが、たまたまAmazonプライムで見かけて、「またマンガの実写化かよ！どんな駄作になってるだろう笑」と冷やかしで1話を再生して以降、そのまま一気見してしまいました。話を知っていますし原作では平気だったはずが、何度も目から汗を出していました。むしろ原作以上に生きている彼らを感じることができたと言っても過言ではありません。役者陣の熱演、制作陣の原作愛と今さら私がどうこう言う必要はないレベルで他の方々が見事なレビューをされておられます。オッサンの私が近しい人達に「ねえねえ、I”sのドラマ見た？！」とはなかなか言いづらいので、皆さんのレビューを拝見し、ニヤついております。このドラマを見て以降、記憶の隅にあった10代の記憶がフラッシュバックしてきてしまい、布団の中で身悶えしています。一貴達のようなキラキラした10代ではなかったですが、今思えば何でもないことで一喜一憂したり、気になるあの子に気の利いたこと1つ言えないままクラス替えしてしまったり、アホ面並べて笑いあった友人達がいたり、今より心が大きく揺れていたあの頃の記憶が呼び戻されてきます。もうあの時代を取り戻すことは二度とないんですね。そんなことを痛烈に感じさせてくれる作品でした。そして、いつの間にか年齢だけ重ねていって、不平不満を口にすることの方が増えていたとも気付かされました。原作を知らなくてもいいので、スマホもなかったあの頃を過ごしてきた大人達にぜひ見て欲しい作品です。誰かに優しくしたくなります。余談ですが、一貴役の岡山さんに賛否両論あるようですが、これが素直にイケメン俳優さんだと「そりゃイケメンだしモテるわな(所謂※ただしイケメンに限る)」になっていた可能性もあるのではと思います。

主人公と四人の若手女優の好演が透明感のあるストーリーをより一層きれいなものにしていた助演のメンバーもいい味を出していたように思う

特になし

国立公文書館　20213月までの館長の父親の評伝長島や王　が直接　おうちにきたりする　元講談社の名編集長時代にほんろうされつつも、子供のため　という視点をぶれずに堅持した　という視点から描かれた　父の肖像は著者の　記録　への思い　が強く感じられます。古本でも　十分保有したくなります。

長井勝一『ガロ編集長』（昔単行本で読んだ）や丸山昭（通称マルさん、「まんが道」にも頻出する名物編集者）『実録・トキワ荘』（小学館文庫）、出身作家の回想やそのアンソロジーなどを読んだ流れで、さほど期待せずに「マンガ史の重要な1ページだから」と古書を購入。トキワ荘グループは、実は当時の彼らの作品より戦後マンガ黎明期の青春群像が好きだったりするのだが、やはりマンガ史は彼らを育てた『少年倶楽部』や彼らをプロとして巣立たせた学童社『漫画少年』抜きには語れない。戦前の苦労人らしく、信念に生き信念に殉じた加藤謙一。彼の公職追放後は長女を筆頭に家族総出で零細出版社の経営に当たるが、残念なことにその夢は「もはや戦後ではなくなった」の商業主義の前に潰えた。氏の功績は、このまま忘れ去られるには余りにも惜しい。本作はまさしく珠玉だ。

最初、人に勧められたときは読む気がしなかった。大企業の会長が書いた自分の父親の評伝なんて、独りよがりの代物だろうと思ったからだ。ところが本を開いたら1ページ目から引きつけられ、他のことを忘れて読み進んでしまった。大量の資料を集め、見事に外側から父親の姿を明らかにしている。家族ならではの細かい観察が公開されている情報のすき間を埋めるが、べたべたした感じは全くない。著者は完全にライターとして独立していて、自分の地位や経歴への依存も傲慢も感じられない。新進マンガ家を発掘するのに絶大の功あったが事業的には失敗した「漫画少年」の歴史にはどうしても苦さがつきまとう。しかし加藤謙一氏がそれ以前にヒットさせた「少年倶楽部」についての章は、戦前の子どもたちの熱狂!を描写し、ひいては庶民の姿を浮き彫りにしている。昭和の前半、みんな貧しかった。でも如何につましくても、夢は豊かだったのだ。マンガや少年小説を語る事は庶民を語ることと同じなのだと気づかされた。昭和史の側面資料としてもすぐれていると思う。